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無人島に漂着した！

 

どうしよう。

早く脱出しなきゃ。

早く学校、会社に行かなきゃ。

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そうだ、この場所を脱出するために、

舟を作ろう。

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みんなと協力して、どうせなら洒落たやつがいい。

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しかし、ふと思い出す。

 

今戻ろうとしている世界は、

どんなだっただろうか?

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システムの巣張った、

シガラミに溢れた、

モノクロな社会。

 

それが、僕たちが暮らしていた日常だ。

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僕らは戻ってしまっていいのだろうか。

 

 

いや、せっかくの非日常を、もっと楽しもう。

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​まずは腹ごしらえをして。

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それから、無から抜け出す舟はいっそ燃やして、

色をつける。

 

無人島というキャンバスに

炎の筆で。

 

文明社会に向けて示す。

 

僕たちは自由だと。 

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​夜が明けて、日常へ戻る僕たちは、もう俯いちゃいない。

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​未来への夢を胸に、未開の地を発つ。

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